品名 | Code No. | 包装単位 | 価格 | 備考 |
---|---|---|---|---|
Cascade-crRNA complex, hB2M | 312-09471 | 250 µg | 98,000円 | |
製造元 (株)ニッポンジーン
表示価格は希望納入価格 (税別) です。
本品は、CRISPR-Cas3ゲノム編集用のCascadeタンパク質とCRISPR RNA (crRNA)の複合体で、複数の核移行シグナル(NLS)が付与されています。crRNAはヒトのbeta-2-microglobulin(B2M)遺伝子を標的としています。Cas3 protein NLSと組み合わせると、標的配列を含むDNAを切断することができます。
本品は特定の実験系において、ヒトB2M遺伝子に対してゲノム編集効果が確認されています。CRISPR-Cas3システムの実験系を新しく立ち上げる際に、本品とCas3 protein NLS を組み合わせて予備実験に使用することができます。
本品「Cascade-crRNA complex, hB2M」(Code No. 312-09471)は、ヒト細胞に恒常的に発現しているhB2M遺伝子を標的としております。一方、「Cascade-crRNA complex, EGFP」(Code No. 312-09611)は、レポーター遺伝子として汎用的に使用されているEGFP遺伝子(Mammalian codon-optimized) を標的としておりますので、様々な生物種での実験系で広く使用できる可能性があります。
● CRISPR-Cas3システムの実験系立ち上げの際の予備実験に使用可能
● ヒト beta-2-microglobulin(B2M)遺伝子を標的としたCascade-crRNA複合体
● 本品とCas3 protein NLSを組み合わせることで標的配列を含むDNAを切断することが可能
● 核移行シグナル(NLS)を付与
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構成品 | 容量 | 保存 | 備考 |
---|---|---|---|
Cascade-crRNA complex, hB2M | 250 µg x 1本 | -80°C | 起源:遺伝子組換え大腸菌 分子量:396,819 (アミノ酸配列より算出) 濃度:25 µg/µL Cascade-crRNA complex, hB2M 形状:20 mM HEPES-NaOH (pH 7.0), 350 mM NaCl |
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Flow CytometoryによるB2M遺伝子のノックアウト(KO)率
Cas3 ‒ Cascade-crRNA複合体を導入した試験区では平均して
18.1%の細胞にB2M遺伝子が発現していないことを確認した。(n=3)
β2-ミクログロブリンをコードするB2M遺伝子をターゲットとして実験を行った。エレクトロポレーション法でHEK293T細胞へCas3 protein NLS(Code No.311-09441)及びCascade-crRNA complex, hB2M(Code No.312-09471) を導入し、培養3日後にFlow CytometoryでB2M遺伝子のノックアウトをHLA-A抗体を使って確認した。また、B2M遺伝子がどの程度欠損が起きているかをクローニング及びシーケンス解析により確認した。
<実験方法>
1. RNP(Cas3 ‒ Cascade-crRNA複合体) 各種を調製
2. 細胞懸濁液を用意(0.3 x 106 cells/well)
3. エレクトロポレーション(下記:実験条件)
4. エレクトロポレーション後、3 日目にFlow CytometoryでB2M遺伝子の発現を測定
5. KO率を計算
<実験条件>
【エレクトロポレーター】 4D-Nucleofector® (Lonza社)
【Pulse Code】DG150
【細胞】HEK293T細胞, 0.3 x 106 cells/well
【RNP】100 pmol each/well (6 well plate)
シーケンス解析による欠損領域の確認
B2M遺伝子がどの程度欠損が起きているか、TAクローニングおよびシーケンス解析により確認した。
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Cas3 protein NLS および Cascade-crRNA複合体を用いて、PAMと標的配列を含むPlasmid DNAの切断確認を行った。
<反応系>
5 mM HEPES-KOH (pH 7.5),
60 mM KCl,
10 mM MgCl2,
10 µM CoCl2
2.5 mM ATP,
0.24 µM Cas3 protein NLS,
0.20 µM Cascade-crRNA複合体,
100 ng Plasmid DNA
<反応条件>
37°C、5分間反応
↓
SDS含有のLoading Buffer(Code No. 313-90111)を添加し、
アガロースゲル電気泳動
1% Agarose S
M : Gene Ladder Fast 2
[参考文献] Yoshimi, K. et al.:Nature Communications, 13:4917 (2022)
結果 PAMおよび標的配列を含むPlasmid DNA(レーン1)において切断を確認した。一方、非標的配列を含むPlasmid DNA(レーン3)において切断は確認されなかった。
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