ISOGENを用いて下記のプロトコルでRat脊椎からのtotal RNA抽出を試み、得られたtotal RNAの収量と純度を測定しました。
Ratから脊椎を摘出し、付着している筋肉を、手早く、できるだけ除去した *1 | |
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脊椎を液体窒素中で磨砕 | |
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粉末状組織 0.5 g | |
↓ | ←ISOGEN 5 ml |
ポリトロンでホモジナイズ | |
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静置(室温、5分)*2 | |
↓ | ←クロロホルム 2 ml |
強く混合(2分) | |
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静置(室温、3分) | |
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遠心分離(5,000 rpm、4°C、15分) | |
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上清を各サンプル 2.5 mlずつ回収 | |
↓ | ←イソプロパノール 2.5 ml *3 |
静置(室温、10分) | |
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遠心分離(5,000 rpm、4°C、10分) | |
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上清を除去 | |
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75% エタノールで洗浄(2回) | |
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ddH2Oに溶解 | |
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エタノール沈澱 | |
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75% エタノールで洗浄(2回) | |
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ddH2O 300 µlに溶解 |
*1 完全には除去できず、わずかに筋肉が残った。
*2 室温5分間の静置を「静置(室温、30分)→遠心分離(5,000 rpm、4°C、10分)→上清を回収」に変更した場合も、結果に大きな違いは生じなかった。
*3 イソプロパノール 2.5 mlの代わりに、イソプロパノール 1.25 mlとHigh Salt Precipitation Solution 1.25 mlを添加した場合も、結果に大きな違いは生じなかった。High Salt Precipitation Solutionを加えたサンプルの中には、イソプロパノール沈殿後に結晶化してしまうものがあった。結晶は75% エタノールでの2回の洗浄では除けなかったが、ddH2Oに溶解し、再度エタノール沈殿を行うことで見えなくなった。
結果
上記のプロトコールで抽出したRNA溶液1 µl を50mM Tris-HCl (pH8.0) 99 µl で希釈し、吸光度を測定した。
OD260 OD280 OD260/280 収量(µg) 0.3878 0.1744 2.2241 466