ISOGEN、ISOGEN-LS
RNA抽出用試薬
核酸抽出/精製
品名 |
Code No. |
包装単位 |
価格 |
備考 |
ISOGEN |
315-02504 |
10 ml |
9,600円 |
医薬用外劇物 |
ISOGEN |
317-02503 |
50 ml |
19,000円 |
医薬用外劇物 |
ISOGEN |
311-02501 |
100 ml |
28,000円 |
医薬用外劇物 |
ISOGEN |
319-90211 |
200 ml |
50,000円 |
医薬用外劇物 |
ISOGEN-LS |
317-02623 |
10 ml |
9,600円 |
医薬用外劇物 |
ISOGEN-LS |
311-02621 |
100 ml |
32,000円 |
医薬用外劇物 |
製造元 (株)ニッポンジーン
表示価格は希望納入価格 (税別) です。
製品説明
ISOGENE-LS(10 ml)
ISOGEN(10 ml)
ISOGEN
ISOGEN(アイソジェン)は、ヒト、動物、植物および細菌からのRNA 抽出用試薬です。液相分離による方法を用いており、 同一試料からDNA およびタンパク質も単離することが可能です。一連の操作でRNA、DNA、タンパク質を単離できるので、貴重な試料の分析に有効で、また、操作が簡単なので試料数が多い場合にも便利です。
対象試料: 組織、細胞、植物、細菌
ISOGEN-LS
ISOGEN-LS(アイソジェン-LS)は、血液や血清のような、容量が大きく(>100 µl:1.5 mlプラスチックチューブで処理する場合)濃縮が面倒な液体試料からのRNA 抽出用試薬で、ISOGEN を液体試料用に改良したものです。試料に加えるISOGEN-LS の量比が異なる以外は、ISOGEN と同一の結果を得ることができます。
対象試料: 全血、液体試料
原理
本品は、フェノールとチオシアン酸グアニジンを含む均一な液体で、試料にISOGENまたはISOGEN-LSを加えて溶解またはホモジナイズした後、クロロホルムを加えて遠心分離すると、ホモジネートは水相、中間相、有機相の3 相に分離します。水相にはRNA のみが存在し、DNA およびタンパク質は中間相以下に存在します。従って、まず水相を採取してイソプロパノールを加えてRNA を沈殿させ、残った中間相と有機相にエタノールを加えてDNA を、さらにイソプロパノールを加えてタンパク質を沈殿させることにより、RNA、DNA およびタンパク質を順次単離することができます。
特長
・フェノール及びチオシアン酸グアニジンを主成分とした均一溶液・液層分離の際に便利な着色溶液(ISOGEN : 青色、ISOGEN-LS : 赤色)・一連の操作でRNA、DNA、タンパク質の単離が可能・簡単、迅速 (RNA単離時間 : 約1時間、DNA : +2時間、タンパク質 : +2.5時間)・高回収率・組織や培養細胞などの試料にはISOGEN・血液等のように、容量が大きくさらに濃縮の面倒な液体試料にはISOGEN-LS
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製品内容
ISOGEN (10 ml、50 ml、100 ml、200 ml)
構成品 |
容量 |
保存 |
備考 |
ISOGEN |
1本 |
2~10°C
(遮光) |
医薬用外劇物
外観:青色溶液
容器(プラスチックボトル)が保管袋に入っています。 |
ISOGEN-LS (10 ml、100 ml)
構成品 |
容量 |
保存 |
備考 |
ISOGEN-LS |
1本 |
2~10°C
(遮光) |
医薬用外劇物
外観:赤色溶液
容器(プラスチックボトル)が保管袋に入っています。 |
輸送方法
ニッポンジーンでは本品を室温で送付しております。製品到着後、2~10°Cで保存していただくことにより、問題なくご使用いただけます。
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使用例
プロトコール
RNAの単離 |
DNAの単離 |
タンパク質の単離 |
プロトコール1-1 RNAの単離 |
プロトコール2 DNAの単離 |
プロトコール3 タンパク質の単離 |
プロトコール1-2 微量試料からのRNAの単離 |
プロトコール1-3 植物試料からのRNAの単離 |
ISOGENおよびISOGEN-LSの上記プロトコールは製品マニュアルをご参照下さい。
- 収量の目安
- <ISOGEN>ISOGEN法とチオシアン酸グアニジン-塩化セシウム(GT-CsCl)超遠心法の比較
- <ISOGEN>ISOGEN法で単離した総RNAの電気泳動
- <ISOGEN>ISOGEN法で単離したRNA、DNA及びタンパク質のNorthern、Southern、Westernブロッティング
- <ISOGEN-LS>ISOGEN法で単離したhepatitis C viral (HCV) RNAを用いたRT-PCR
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Q & A
図 脂肪層とホモジネート液
- 脂肪組織からRNAを抽出する方法
- サンプルに冷やしたISOGENを通常より多く加えてホモジナイズ
↓ 室温で静置して脂肪滴が上層に浮いてくるのを待ち、脂肪の層を取らないように下のホモジネート液のみを新しいチューブに移す(右図)
↓ ISOGEN量が不足する場合は不足分を追加して、ボルテックスで5分間撹拌
↓ ホモジネート液を遠心(12,000 x g、5分間、4℃)
↓ チューブの最上層に集まった脂肪層をピペットやシリンジで貫通して上清をとり、新しいチューブに移す(このとき不溶物が沈殿物としてある場合は取らないで、脂肪層と沈殿物の間にあるホモジネート液のみを取る)
↓ ホモジネート液に対して0.2倍量のクロロホルムを加えて、混合、遠心分離するとホモジネートは水相、有機相及び中間相の3相に分離する
水層を分取して、以降プロトコール通り進める
- パラフィン包埋組織切片からRNAを抽出する方法
- 脱パラフィン、Proteinase K 処理を行った組織からISOGEN-LSを用いてRNAを抽出する「ISOGEN-PB Kit」(販売終了, Code No. 315-06421)のキットマニュアルをご参照ください。ISOGEN-PB Kit プロトコールで必要な試薬はこちらです:ISOGEN-LS, Proteinase K (20 mg/ml), Extraction Buffer[組成:20 mM Tris-HCl (pH 7.5), 20 mM EDTA (pH 8.0), 0.5 w/v% SDS], Ethachinmate (Code No. 312-01791), Deoxyribonuclease (RT Grade) for Heat Stop (Code No. 312-05951), Water, Lemosol, エタノール, クロロホルム, イソプロパノール
パラフィン包埋組織切片からのRNA抽出キット「ISOGEN-PB Kit」(Code No. 315-06421)キットマニュアル
- グラム陽性菌からRNAを抽出する方法
- グラム陽性菌は概して細胞壁が厚く、通常のプロトコールではRNAの収量がグラム陰性菌に比べて少なくなります。そこで、グラム陽性菌の細胞壁をガラスビーズ(0.1 - 0.15 mm)で破壊後、ISOGENを用いてRNAを抽出しました。
ISOGENを用いたグラム陽性菌からのRNA抽出
- 酵母からRNAを抽出する方法
- 酵母は厚い細胞壁を持つため、通常のISOGEN/ISOGEN-LS処理のみで、RNAを効率良く回収するのは困難です。そこで、β -1,3結合のグルコースポリマーに作用するZymolyaseを用いて細胞壁を溶解し、RNA抽出を試みました。
ISOGEN/ISOGEN-LSを用いた酵母からのRNA抽出例
- 骨からRNAを抽出する方法
- ISOGENを用いてRat脊椎からのtotal RNA抽出を試み、得られたtotal RNAの収量と純度を測定しました。
ISOGENを用いた骨からのRNA抽出
- small RNAと高分子RNAを分けて抽出することはできますか。
- 本品にsmall RNA と 高分子RNAを分けて回収するプロトコールは残念ながらございませんが、本品の後発品である ISOGEN II には、高分子RNA(>200 bases)と small RNA (<200 bases)を分画できるプロトコールがございます。
分画プロトコールはこちら(ISOGEN II 製品ページにリンク)
- イソアミルアルコールの添加されたクロロホルムは使用できない、とは。
- クロロホルム・イソアミルアルコール (CIA、24:1、49:1)は使用できません。富士フイルム和光純薬株式会社・試薬特級の「クロロホルム」はご利用になれます。その場合、安定剤として含まれる1%未満のエタノール等は問題ございません。
- アルコール沈殿の共沈剤としてEthachinmateを使用する場合、塩の添加は必要ですか?
- 塩の添加は必要ありません。
ISOGEN(またはISOGEN-LS)とアルコール沈殿用共沈剤のEthachinmate (Code No. 312-01791)を使用し、RNAを抽出する場合には、ISOGEN(またはISOGEN-LS)に塩が含まれておりますので、Ethachinmateに添付されているSodium Acetateを添加する必要はありません。
Ethachinmate (製品ページはこちら)
- タンパク質抽出プロトコールで、50℃での溶解時間の目安は?収量の目安はありますか?
- 溶解液に1% SDSを使用して、50℃で30分間保温しますと、沈殿量の見た目は変わりませんが、SDS-PAGEで検出できる程度のタンパク質が抽出できます。ただし、収量の目安に関してデータはありません(溶解液のSDS濃度が高いため、タンパク定量キットでの測定は実施できておりません)。
ISOGENはRNA抽出用試薬のため、タンパク質定量が必要な実験目的の場合は、あらかじめ試料をRNA抽出用とタンパク精製用に分けておき、タンパク精製分はISOGENではなく、専用のキット等で単離されることをお勧めします。
ISOGENを用いた培養細胞からのタンパク質抽出例
- RNA抽出試薬の「ISOGEN」(Code No.311-02501)と「ISOGEN II」(Code No.311-07361)の違いは何ですか?
- 「ISOGEN」 と 「ISOGEN II」は下記のような違いがあります。従来法の試薬「ISOGEN」は、一連の操作でRNA、DNA、タンパク質を単離できるので、貴重な試料の分析に有効です。「ISOGEN II」は、「ISOGEN」のようにクロロホルムを用いた液相分離の必要がありません。また、高分子RNA(>200 bases)とsmall RNA(<200 bases)を分画することができます。
- 吸光度測定で、260nmではなく、230nmや270nmにピークがでる
例) チューリップ球根からのRNA抽出
- a)270 nmに吸収波長をもつフェノール等の影響
ISOGENは、フェノールとチオシアン酸グアニジンを含む1液タイプの試薬で、操作上バッファー交換等も行わないため、吸光度測定の際(とくに微量試料などRNA収量がすくないサンプルの場合)、わずかに残留したフェノール等の影響を受けやすいです。
水相を採取する際、フェノール相にチップの先が触れないよう注意したり、70%エタノール洗浄1回の代わりに75%エタノールによる洗浄を2回行ったり、最終RNA溶液をカラムで再精製する方法が対策となります。
b) 270-280 nm付近に吸収波長をもつ夾雑物の影響
吸収波長を270nmにもつ夾雑物や280nmにもつタンパク質が多く残っていると、核酸(260nm)の波形のピークがシフトします(右図)。
このような場合、280nmの吸光が260nmの吸光度に影響し、核酸が正しく定量できない(実際の核酸量よりも多く見積もられる)可能性があります。
試料に加えるISOGEN量を増やしてください。
c) 230 nm付近に吸収波長をもつ夾雑物の影響
植物試料(特に球根、種子など)の場合では、230 nm付近に吸収波長をもつ多糖類などの影響を受けやすいです(右図)。
効果的な対策として、操作にカラム精製が入っているキットの使用をお勧めします。
ISOSPIN Plant RNA
ISOSPIN Cell & Tissue RNA
ISOGEN with Spin Column
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資料 Data Sheet
製品マニュアル
SDS(Safety Data Sheet)
リーフレット
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関連情報
使用上の注意
- 試薬についての基本的な知識のある方以外は取り扱わないでください。
- ISOGEN及びISOGEN-LSは医薬用外劇物(フェノール製剤)ですので、お取り扱いにはご注意ください。
- 遠沈管はポリプロピレン製を用いて、使用前に、遠心分離の強度
(12000 x g)とISOGEN(フェノール)及びクロロホルムに対する耐性があるか確認してください。
- ISOGEN廃液を一時的に集める際は、クロロホルムを含むため、ガラス容器または耐薬品性に優れた容器に保管し処分するようにしてください。
- ご使用の際には適切な保護具(手袋、眼鏡等)を着用してください。
- もし目に入ったり皮膚に付着した場合は、大量の水で少なくとも15分間は洗い流し、医師の診察を受けてください。
- 本品のお取り扱いは、マニュアル記載内容通りに行って下さい。
- マニュアル記載内容と異なったお取り扱いによるトラブルにつきましては、弊社では責任を負いかねます。
備考
- 本品は試験研究用試薬です。医薬品の用途には使用しないでください。
参考文献
- Chomczynski, P. and Sacchi, N.: Anal.Biochem., 162, 156 (1987)
- Chomczynski, P.: BioTechniques, 15, 532 (1993)
- Chomczynski, P., Bowser-Finn, R. and Sabatini, N.: The Jounal of NIH Research, 6,83 (1994)
- Chomczynski, P. and Mackey, K., BioTechniques, 19, 942-945 (1995)
License
- Licensed by Molecular Research Center, Inc.
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